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どうやらガッツリ売れてるらしい、道尾秀介的鋭角ミステリーを堪能したので、感想文を書いてみようと思う。夏だしな!いつもはこっそりメールさせてもらっているが、今回はブログに。ネタバレは極力避けますが、ご心配の方は先に読んでからネ。ちなみにあらすじや、細かいストーリー展開を紹介する事はしません。読め!

まず、毎回楽しみなのが、主役級の人物もさる事ながら、脇に潜む強烈な個性を探す事だ。前回のスケルトンキーの間戸村氏、今回の作品はMとYの2人。まるで違う人間性、年齢なのだが、物語を彩るにあたり、とても興味深いキャラだった。前者はお前、そのペースで大丈夫か?とハラハラし、後者は得体の知れない存在、そして期待を裏切らず。お互いが間違いなく物語に揺らぎを起こすだろうと注目して読んでいた。まだの人は、様々な脇に潜む何かにロックオンして読むと、さらに楽しめます。ちなみにMに関しては、その章のラスト3ページくらいに「お、お前!そのへんにしろ!」と呟いたのは内緒だ。

さて、とにかくショッキングな感じで始まり、そして終わる物語。読み終わった感想は、方向によって見え方、写り方が全く違う。ある人にとっては違和感なく見えるものも、その角度にいる人間にとっては、異質に見える事もあるわけだ。簡単に言うと、事実というのは、その当事者「たち」にしかわからない。という事だ。いや、曖昧な終わり方という意味じゃないぞ?ちゃんとストーリーは完結しているが、受け取り方が読者により違うと言う事。あと、子供ならではの邪悪な部分を、考えさせる描写もうまい。●ーはアレでよかったのだろうか?答えは様々な捉え方があると思うな。ちなみにおれは、出会わなければよかったのにと思った。

道尾さんの小説は、自分自身に潜む弱い部分、一生懸命人が隠して生きている部分を揺さぶる事が多い。変な話、読んだ後少し傷つく自分がいたりもする。一貫して描いている脆さは、そのまま自分に投影する事も可能なのだ。それが道尾ワールドでもあるわけだけど、俺は読者後、軽度のダメージを受ける事が多い。小さな棘がたくさん刺さるみたいな感じ。大事な人を守ると言う事は、もしかしたら他の人を不幸にしてるのかも。誰の不幸か?それは本人以外誰も知らない。知ったことでは無い、大事な人のためなら、と俺は思ったりもする。

と、ここまで語っておいて明後日の答えに辿り着いている可能性もある俺。果たしてたどり着いた答えで間違い無いのかなー、知りたい。でもな?知ってしまうまでが楽しいとも思わないか?あーだこーだ、考えてるのが楽しかったりもするよね。騙されましたよ、気づいた時に「チッ」と何度か自然な舌打ちが出たもんね。ニヤケながらだけど。第一章からそれが来るから、その先の覚悟はできたけど。途中の写真とかがまた惑わすんだよ。

といいつつ、ご本人のネタバレトークショーが代官山であるらしく、ぶっちゃけ俺も参加したかった。が、音楽の方で仲良くさせていただいてる以上、どのツラ下げて来てんだと笑われるのが恥ずかしいので参加は見送りました。本人に聞くなんて野暮もしないぜ。何故なら?俺は1番人間臭いクマの手が大好きだからである。あ、Nは自業自得ね。

以上、これ感想文か?感想文だよな?を、お届けしました。駄文長文失礼しました。